2012年入社
プローブカード事業部 開発部
2021年取材
マイナスからプラスを生み出す。
困難や失敗から成長をつかんできたエンジニアのキャリア。
現在の仕事
プローブカードの1種であるU-Probeの開発業務を手がけています。
お客さまのテスト環境・ニーズに合わせて最適なマイクロカンチレバーを提供するために、仕様検討、CAD・CAE解析を用いた設計、試作対応および量産対応までの幅広い業務を実施しています。入社以来、現在に至るまでマイクロカンチレバー一筋で開発に取り組んでいます。
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年目
新規マイクロカンチレバーの歩留まり改善へのチャレンジ
入社後、新人研修を経てMEMS技術課へ配属になりました。学生時代はめっきの研究をしていたこともあり、めっき開発関連の業務をすると思っておりましたが、マイクロカンチレバーの歩留まり改善に取り組むことになりました。この仕事を通じて、"生産しても廃棄されることの辛さ"、"最終製品の供給に支障をきたすのではという切迫感"というモノづくりの厳しさを学びました。
また、このころからMJCの行動指針である『観・感・勘』を意識して働けるようになりました。例えば、不良品の観察・測定を幅広い視点から数多く行った経験を活かし、想定していた不良モードと異なるのでは無いかと感じたときには勘を働かせて原因を予測し、問題を解決できました。配属当初に想定していたキャリアとは異なりましたが、エンジニアとしての成長に繋がる良い経験ができました。 -
年目
エンジニアとしての独り立ち
入社当初は先輩社員から様々なことを教わり、業務の経験を積むことでエンジニアとして成長することができました。ただ、何をするにも先輩社員にお伺いを立て、確認をして仕事を進める、というやり方ばかりで取り組んできました。
入社5年目に、これまで教えてくれた先輩たちが別の部署に異動することが決まり、課の中で新しいマイクロカンチレバーの開発・設計・解析業務を一番経験しているのが私、という状況になってしまいました。自分の仕事のみに集中し、困ったら先輩に相談して仕事を進めていた状態が、他の部署との調整、開発の方針決定、解析結果の判断等をすべて私が行うことになり、これまで先輩たちにどれだけ助けていただいていたかを痛感することになりました。
ただ、裁量が増えたことで、より責任感が増すとともに自分の意見で開発の方向性を決められるという、エンジニアとしての面白さや自分自身の成長も感じることができました。 -
年目
クレーム対応から得た、品質への意識の変化
7年目に、私が開発したマイクロカンチレバーに不具合が発見され、納品したお客さまからクレームをいただく事態に直面しました。品質統括部長・上長と共に、クレーム対応のために初めてお客さまの元へ訪問しました。
お客さまからは厳しいお言葉をいただきましたが、同時にお客さまの生産現場での自社製品の運用や、開発にあたっての考えを学ぶことができました。
クレームが発生したマイクロカンチレバーについては、社内評価はクリアしていました。しかし、お客さまに満足していただける品質の製品を開発するには、社内の評価基準を満たすだけではなく、いかにお客さまの生産現場での実態をヒアリングあるいは想定するかが重要かを実感しました。 -
年目
新たな挑戦で目指した、より良い品質の獲得
7年目で得た経験により、従来のマイクロカンチレバーの構造を踏襲して開発してくことに限界を感じました。
そこで、8年目から9年目にかけて、従来と異なる構造の開発に取り組み、社内で提案しました。
開発にあたっては同じ課の仲間はもちろん、他の部署の関係者の協力も得ながら、多数の課題を乗り越えてより優れた特性のマイクロカンチレバーの開発に成功。お客さまからも好評をいただきました。これらの経験を通して、新しい事に挑戦する事と多くの人の協力のもとで目標を達成する事の困難と喜びを学ぶことができました。
私が描く未来
"新しい技術を探求し、挑戦するエンジニア"になりたいと考えています。
技術の進歩により、お客さまや市場の要求は年々高くなっています。従来のやり方を踏襲するだけでは行き詰まり、他社との競争に負けてしまいます。新しい物事に挑戦する事は必ずリスクがありますが、リスクに怯え、立ち止まる事は何もメリットは無いと考えています。
私自身にも新しい技術を取り込み、様々な人と一緒に新しい事に挑戦し、お客さまに喜ばれる製品開発を継続していきます。
※所属部署は取材当時のものになります。